五月四十一日の話

擦れる擦れる菩提樹の端で捕虫網を振る炒り子。伸ばす伸ば切る切る落とす？　大好きなんです。驕慢の過去の遥かに囁く謦咳の半切が覗く荊冠。触る触る手、逃げる感触、柔らかい軟らかい柔らかいきみ君君君君君君。賢しい氷炭を紐解けば海嘯が燭光に照らされて沈む。擬革で出来た舌を伸ばした。

　　　　　　　　　（先を割く僕の意識　1995.5.41）


学園祭近くなってきたせいか、学校ちょっと騒がしいね！
何か前もこんな事を書いた気がとてもするっ！
でもあくまでそんな気がするだけって押し通してみる私っ！
まあ行事があればちょっと雰囲気変わるのは事実だろうしねぇ。
テストにしろ修学旅行にしろ何にしろ！

で、この間、碧落の方にいたら江間クンが来て！
それはまあ、別に珍しくも何ともない。
何かキノコ持ってきたからオムレツ作るー！って。
たまたま他に誰もいない時間だったから一緒に食べるか聞かれたんだけど、菫ちゃん丁度『声』書き留めてる最中だったからお断り！

は、良かったんだけど。

何か食べて十分位したら、江間クン含み笑いし始めてさ。

いや、顔はやたら幸せそうなんだけど、何だろうねアレ……！
流石にちょっと気になったから、大丈夫？　って聞いたら。

「ケンチャナヨ！」

違う言語で返答来た。
いや、ええっと、単語自体は知らないけど雰囲気と言い方で何となく平気だ、って言ってるのは分かるんだけど！
っていうかまあいいならいいんだけど、そう見えないよねこれ。
だから本当に大丈夫かもう一回聞いたら、

「Wajar！」

うん大丈夫じゃなかった！

何したの、って聞く前に椅子繋げて寝始めちゃったんだけどね！

ちょっと日が落ちて、皆が来る頃には起きて普通に戻ってたんだけど……。


……何原因？　キノコ？

ヤサク実存の証明――3

定理三　イスタはヤサクによって生き長らえている。
定理二における17988YFkの振動は、通常生物ならば致死である。
これを防げる可能性を持つのはヤサク（8ihupp）だけである事が、
2180YFkについての公式[前章定理五参照]によって導き出されている。
よってこの定理は証明される。
そしてヤサクの存在も証明された。

　　　　　　　　　（証明終わり）


GTの新しい領域、見付かったね！
……修学旅行で北海道にいるはずの人が普通にGTにいたりするのは、
ええと、見なかった事にするのが吉っ！

で、新しい場所の話！

学校前でもう探索してきた人の話聞いたら、何か探すって言ってたから
覚悟はしてたんだけど、道具探して来いってまた面倒だね！
一個見付からなくて、しばらくぐるぐる回ってた！
っていうか、実は結構規模大きくないかなあの学校。
歩き回ったからそう感じるだけかな？

とりあえずスクラップをそこら中に散らばしたの誰っ！
座敷童子っ！？
拾い集めるのに時間食ったんだけど、達成に必要な訳じゃなかったとかね！
ちょっと思わずミミロニアの友人に話しかけちゃった感じ！

グラウンドは広い上に遮蔽物無いしでブラストヴォイス打ち放題だよねあれ。
ボスは数だけ面倒だねぇって感じで！
後は使う道具くらいちゃんと一箇所にまとめておいてっ！


……それでまあ、戻ってきたらまた、顔見知りが。
何で遠くのGT行ってきた時を見計らったかの様に！
いや本気で見計らってはいないだろうけど、気分的に！
って事で、まあ、またアザレア！
にしても、やっぱり交互に行くと分かるけど、新しく見付かってる所のが強いねぇ。
発見までに時間がかかったから、その分強くなってるって事なのかなぁ？

ヤサク実存の証明――2

定理二　ニムはイスタの力を借りて地波を操っている。
イキア依存はニムの地波によって引き起こされる[定理一より]
地波はイスタから発される17988YFkの振動と同一である。
ニムは単体では地波を発する器官を持たない。
イスタ以外に17988YFkの振動を発するものは存在しない。
よってこの定理は証明される。

　　　　　　　　　（定理三へ続く）


えーっと、テスト発表来たね！
キャンパスごとって結構見るの面倒な気もしないではない！
ちなみに菫ちゃんこんな感じ！

・現代文――61点　　・古文――55点
・数学――50点　　・化学――35点　　・物理/生物――58点
・日本史――59点　　・世界史/地理――65点
・英語（リスニング）――52点　　・（筆記）――44点

・総合――479点　　2665 位/ 512.2 点  234 位/ 518.2 点

ちなみに選択は未入力！　……術式依存なのか単純にダイス目なのか。
ともかく、んー、高三の人数から見るに中頃より下、ってとこかな！
平均割ってるしねぇ、仕方ないか。
――っていうかこれ、補習あるの？

Dive

紺藍の海が飛沫と共に眼前に広がり、それと同時に青と白の混ざり合ったマーブル模様が瞼の裏に弾けて白い光が明滅した後に薄赤い泡が底から立ち上るのが見えた。海底には不揃いな楕円をした深海生物の卵が孵化を求める様に転がっており、卵の表面には見事な幾何学模様が描かれている。傍を悠然と泳ぐ生物には幾つもの瘤の様な目があったが、全て昆虫の複眼染みた感情の無い目だった。水流に揺蕩うその尾は細く長く、何本も束ねた紐を踊り子が手慰みに回している風景を思い出させる。尾の先には真珠色の球がついていて、揺れると水中だというのに涼やかな音を立てていた。音に誘われる様にして海底を歩く。銀と金の砂が足を踏み出す度、静かに舞った。歩く内に蜂蜜に似た色の池が現れ、手を入れてみようとしたが"それは南草水銀ですよ"と囁く水草の声に思い止まる。親切な水草は淡灰色の葉を延々と回転させながら、小さな発光する深海生物を貪り食っていた。貪り食われながらもその生物は触手とも足とも付かない器官をうねらせ、幼生を撒き散らし、自らの遺伝子を残そうと足掻いている。しかしその幼生も、自分より僅か大きいだけの蛇に似た生物に飲まれて次々と消えていた。蛇は一定数の幼生を食べると悶え苦しむ様に体を痙攣させ、脱皮していく。いや、それは脱皮ではなく分裂であった。抜け殻に見えたその半透明な姿も、また意思を持って幼生を飲む作業に戻る。分裂し一回り大きくなった蛇は、海面を目指しているのか一直線に上へと向かっていった。見上げてみれば、深い緑、黒に似た緑が薄ぼんやりと明るく頭上に広がっている。星々の如く光っているのは、先程の発光する深海生物だろうか。親切な水草はどうやら食事に専念し出した様子なので、転々と続く緑と黒の縞模様の岩を追いかける事にした。針鼠の様な鋭い突起を持った岩は、時折ナメクジの様に這って、海底を歩く小さな蟻を刺し貫く。蛍光黄色の蟻はハヤニエの状態で、何かの弾みで外れるまで、或いは腐り風化するまで突起の先を彩り続けるのだろう。蟻の上げる悲鳴は夏の日に聞く風鈴の様で耳に快い。そう思いながら、薄い藍と乳白色に変わった色の中に足を進める。渦巻く海流の中心では、人に似た何かが不気味に踊っていた。人の厚みを三分の一にしたら恐らくあれに近くなるのだろう。自らの意思なのか、流れに押されているだけなのか、その薄い腕を、子供が蝶々の真似事をするかの様に振っている。嫌悪感に後押しされて、それから視線を外し、硝子が割れる様な音を立てる方へ向いた。背を向けようが何をしようが、あれは変わらず踊っているのだろう。銀と金の砂を軽く蹴り上げると、半透明の薄い布が浮き上がる。いや、布ではない。それもまた恐らく生物なのだろう。触れようと手を伸ばしたら、指の間をすり抜けて、再び砂の間へ潜ってしまった。捕らえる事を諦めて、鈍く光る先を求める。硝子の割れる音はどんどん近くなり、既に顔の左右で割られているかの様だった。衝撃は無いが、鼓膜に響く音。音と光が鮮やかになっていくにつれ、自分が何を求めて紺藍の海に飛び込んだのかを徐々に思い出して、歓喜の叫びを上げる。やっと見つけた！

　　　　　　　　　（そして黄色と灰色の模様が目の前で弾けた）

リ・ルッタ・リア

　　リ・ルッタ・リア――ソヨノハ二次元ユハ族の言語において（「存在すべき存在）を示す言葉だが、これはディグワ・ワ・ロスイ・・・ヨムの時期に遡り存在する七心の守護者生物リリルタタタイアに基づく。存在消失点が未だ畏怖の対象であった時代に棘は固定化されずにリリルタタタイアに捧げられていた。所がディグワ・ロット・ヨソムの時期、一心統率によってリリルタタタイアが存在消失点へと送られた事により此の慣習ヨス儀式は姿を一時消す。絶対者と「内なる者」がゴド全土の大半を占め、消失者守護思想はソヨノハ二次元ユハ族の主流のみで細々と続くだけとなった。だが更なる時代、次のディグワの時期には黄土を覆う空気が失せた事で一挙に復興へと向かう。しかし前述の通り、リリルタタタイアは既に存在消失点へと向かってしまい消失生物となったが故に消失者を捧げる事は出来ない。其処で新たに採択されたのが以後脈々と現在イスワの時期まで続く陥没花祭壇によるキキアシ樹液固定の手法である。キキアシの樹液はヨスの夜に搾散器で蛾を呼ぶ事で採集し、搾薬によって失せる粘度はヨスナの葉によって回復させている。そして（以下数ページ記述が続く）

　　　　　　　　　（レポート番号：217897921789798687　ソソ・ルパー＝エット）


んー、何か近頃生活リズムが崩れてる感じだけど気にしないっ！
っていうか元から別に整ってた訳でも無かった事実！

メガリスに修学旅行に中間テストに学校の方は忙しいね！
今の所は菫ちゃんには最後のしか関係が無いんだけどさ！
前期テストだから、そこまで先に影響するのかねぇ？
影響するにしても、特別な事する訳じゃないけど！

修学旅行は、北海道、ねぇ。
まあ、対象学年の人はいってらっしゃい、だね！

そういえば新しいメガリス、あれ、男には効果無いのかな？
図書館での説明読む限り、女の人だけみたいだけど。
どっちにとってもロクでもない効果なのは疑いようが無いけどさ！

で、追記は何処で貰ったんだか拾ったんだか投げ付けられたんだか忘れたバトン！